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2023.01.26 HEALTH

深い睡眠状態にするには?浅い睡眠の原因を理解して、快眠を習慣にしよう。

浅い眠りを深い睡眠に変えたい、そんな悩みを抱えていたりしませんか?日ごろのちょっとした習慣を変えれば、改善できることもあるので、原因と対策方法を探っていきましょう。手軽にできる方法の中から、ぜひ自分に合ったものを見つけてみてください。

眠りのメカニズムとは?ノンレム&レム睡眠の違い

眠りは二つの睡眠から成り立つ

人の眠りは、「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」の二つから成り立ちます。一晩の眠りにはサイクル(睡眠周期)があり、眠りにつくと、まずノンレム睡眠に入ります。そこから少しずつレム睡眠に移行し、またノンレム睡眠に入るというサイクルを繰り返すのです。

1回あたり約90分~120分となるサイクルは、一晩のうちに3~5回ほど繰り返されます。約6~8時間ほどの眠りのうち、最初の3時間はノンレム睡眠が多く、後半になるにつれてレム睡眠が増えていきます(*1)。

深い眠りのノンレム睡眠

ノンレム睡眠とは、深い眠りに入った状態のことです。脳やからだを休める役割をもった睡眠で、しっかりと入れるかどうかが、眠りの質を左右するといわれています。

ノンレム睡眠には段階があり、眠りの深さによって4つに分けられます。眠りに入って最初の3時間には、もっとも深い眠りとなる3~4段階のノンレム睡眠がおとずれます。

質の良い眠りを得るには、スムーズに3~4段階に入れて、一定の時間ノンレム睡眠を持続できるようにすること大切です。

浅い眠りのレム睡眠

レム睡眠とは、浅い眠りの状態になります。身体が休んでいても脳は覚醒している状態で、記憶や感情などの情報を整理する役割をもちますよ。夢を見るのも、レム睡眠のときが多いとされています。

レム睡眠の時間は、ノンレム睡眠より短いのが通常です。1回あたり90分~120分とされえる睡眠周期のうち、レム睡眠が続くのは10~30分ほどです。レム睡眠の時間が長くなると、眠りの質が下がるので注意しましょう。

最近眠りが浅いと感じている方は、以下の記事を参考に安眠できる身体作りをしてみましょう!

(*1)は、厚生労働省「e-ヘルスネット」より参照しました。

深い睡眠状態にすることのメリットは?

からだの健康を支える

深い睡眠状態にすることは、からだの健康を支えます(*2)。深い睡眠に入れず、眠りの質が下がると、からだの不調をまねくことが多いので気をつけてください。

また、深い眠りが不足するとパフォーマンスが下がり、日中にミスを起こす可能性が高まります。事故につながり、からだの健康に影響が出ることも考えられますよ。

深い睡眠を習慣にして、からだの健康に関するメリットが得られるようにしましょう。

こころの健康にも良い

こころの健康に良いことも、深い睡眠状態にすることのメリットの一つです(*3)。深い睡眠に入りにくくなると、こころの元気が不足しやすくなるといわれています。深い眠りを心がけて、元気に活動しましょう。

(*2)(*3)は、厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針2014」より参照しました。

浅い睡眠ばかりになる原因は?

生活サイクルが乱れている

浅い睡眠ばかりになる原因は、生活サイクルの乱れからくるものが多いといわれています。就寝や起床の時間がバラバラだったり、不規則な食生活をおくっていたりしませんか?

生活サイクルが乱れると、体内時計のリズムもくるってしまいます。睡眠周期もずれやすくなり、横になっても深い睡眠に入りにくくなるのです。深い睡眠のメリットを得たいのであれば、生活サイクルを見直すことから始めましょう。

入眠環境が整っていない

入眠環境が整っていないことも、浅い睡眠ばかりになる原因です。明かりがまぶしすぎたり寝具が体に合っていなかったりすると、眠りに入ってからの最初の3時間に、深い睡眠に移行しにくくなります。

また、騒音が聞こえる環境では、深い眠りを妨げられるおそれもあります。入眠環境をチェックして、心地よい環境を準備してください。

心地よい睡眠環境を作る際は、アロマをたくこともおすすめです。以下の記事でアロマオイルの使い方や注意点を紹介しているので、ぜひチェックしてみましょう!

悩みや心配事がある

悩みや心配事があると、レム睡眠の時間が長くなるといわれています。浅い睡眠が続き、脳もからだも休息できなくなるので、できるだけリラックスすることが大切です。入眠前に、心とからだをゆったりさせる習慣を取り入れて、深い睡眠に変えてようにしてください。

嗜好品が原因になることも

タバコやコーヒー、アルコールなどの嗜好品も、睡眠を浅くする原因になります。タバコやコーヒーは、覚醒を促す成分を含みます。そのため、入眠前にタバコを吸ったりコーヒーを飲んだりすると、睡眠が浅くなるのです。

また、寝る前のアルコールの習慣も、睡眠を浅くします。少量のアルコールは入眠を助けますが、眠りの後半でレム睡眠が増えるとされています。浅い眠りを避けるために、寝る前の嗜好品には気をつけましょう。

不調が原因の可能性も

浅い眠りは、心やからだの不調が原因で続くこともあります。いろいろな不調が要因として考えられるので、他の原因に心当たりがないときは、医師に相談するのも一つの手です。

深い睡眠状態にするための方法は?

規則正しい生活を心がける

生活サイクルに乱れがあるときは、規則正しい毎日をおくるようにしてみましょう。深い眠りを促すには、睡眠と起床の体内リズムを整えることが大切です。夜ふかしは避けて、毎日同じ時間に起きるようにしてください。

起床後は、朝の光をあびることと、朝食をとることを忘れないようにしましょう。体内リズムを整えて、夜の深い眠りを助けてくれます。

また、夕食の時間にも気をつけてくださいね。寝る直前の夕食は深い眠りを妨げるので、2時間前にはすませるようにしましょう。どうしても夕食が遅くなってしまったときは、消化の良いものを軽く食べて、睡眠のじゃまにならないようにします。

軽い運動で深い睡眠をまねく

からだを動かす習慣がある人は、深い睡眠に入りやすいといわれています。あまりからだを動かしていないと感じている方は、生活サイクルのなかに軽い運動をとりいれてみましょう。ウォーキングや、自宅でもできるエクササイズなどがおすすめです。

深い睡眠に大切なのは、運動を習慣づけることです。できるだけ続けるようにしてくださいね。夕方から夜にかけて、最低でも週に2~3回は運動するようにしましょう。1回あたりの時間は、30分が目安です。

心地よい入眠環境を準備

深い睡眠をまねくには、心地よい入眠環境を準備することも大切です。部屋の明るさ、音、寝具などを中心に準備してみてください。

寝る前の明かりは、4ルクスほどの控えめなものにしましょう。心が落ち着くオレンジ系の光で、ゆったり過ごして眠りやすくします。ほどよい明かりの準備で、睡眠を深いものにしてください。

音は、外のものはカーテンでカットしましょう。静かな環境をキープして、深い眠りを妨げないようにします。また、寝るときに、川のせせらぎや鳥のさえずりなど、自然の音を流すのも良いですよ。心とからだをリラックスさせて、深い睡眠をまねくメリットがあります。

寝具は、高さの合った枕や、肌触りのよいシーツなどを選んでください。また、からだを締めつけるジャージよりも、ゆったりしたパジャマを準備することもおすすめです。ちょっとした工夫だけでも、深い睡眠はとりやすくなります。

お風呂でリラックスする

お風呂でリラックスすることも、深い睡眠につながりますよ。シャワーで簡単にすませるのではなく、ゆったりお湯につかることをおすすめします。

ポイントは、38~40℃のぬるめのお湯にすることです。熱すぎると眠りにくくなってしまうので、お湯の温度には気をつけてくださいね。10~20分ほど時間をかけて、ゆっくりお風呂に入ることで、眠りを深いものにしていきましょう。

以下の記事では、睡眠のための適切な入浴方法を紹介しています。睡眠の質を上げたい方は、ぜひチェックしてみてください!

入眠前のブルーライトは避ける

入眠前のブルーライトは、深い眠りを妨げます。ブルーライトとは、パソコンやスマホの画面などから発せられる光のことです。

寝る前のメールやゲーム、動画の視聴などで、パソコンやスマホを使う人は多いといわれています。寝る前にブルーライトが目に入ると、ぐっすりできなくなったり夜中に目が覚めやすくなったりするので、できるだけ避けましょう。

深い睡眠と時間の関係

適切な睡眠時間は人による

深い睡眠は、長時間の眠りで得られるとは限りません。適切な睡眠時間は人それぞれで、一晩の睡眠サイクルにも違いがあります。6時間未満の睡眠で十分なショートスリーパーもいれば、9時間以上を必要とするロングスリーパーもいます。

ショートスリーパーの場合、レム睡眠の時間が少なく、深い眠りのノンレム睡眠は変わりません。また、ロングスリーパーは、浅い眠りを繰り返す傾向にあります。

そのため、「○時間は寝ないといけない」と縛られるよりも、自分がすっきりできる時間を見つけることが重要だといわれています。自分に合った睡眠時間を見つけて、効率よく眠っていきましょう。

昼寝は短時間のほうが良い

昼寝をするときは、短時間ですませるようにしましょう。できれば、15~20分ほどですませるのが理想です。

人は昼寝をすると、5分ほどで段階2のノンレム睡眠に入るといわれています。そして、20分を過ぎたあたりから、より深い段階のノンレム睡眠に移行します。15~20分ほどの昼寝ですませれば、ほどよい休息がとれ、目覚めもすっきりできるのです。

20分以上の昼寝だと、深い眠りになりすぎて、夜に寝つけなくなってしまいます。デメリットのほうが大きいので、昼寝は短時間のほうがおすすめです。

起床時間はずらさない

毎日の深い睡眠をキープしたいのであれば、起床時間は大きくずらさないようにしましょう。とくに夜ふかしした次の日や、休日の朝は要注意です。長く眠りたいからと起床時間をずらすと、体内リズムが乱れて、翌日の睡眠に影響します。

いつもより長く眠りたいときは、1~2時間以内におさえてください。体内リズムの乱れを最小限にして、翌日の深い睡眠をキープします。

毎日の生活を振り返って深い睡眠をまねこう

深い睡眠を妨げる原因は、毎日の生活のなかに隠れていることが多いのが特徴です。眠りが浅いと感じるのであれば、できるだけ毎日の生活を振り返ってみましょう。思いがけない習慣が、深い眠りを遠ざけていることがあります。

しかし、深い睡眠をまねくための改善策は、難しいものではありません。自分に合った方法を見つけて、眠りを深くしていってください。