糖質制限でNG・OKな野菜とは?ダイエット中に確認したい1日の摂取量や注意点
糖質制限というと炭水化物に目が行きがちですが、野菜にも糖質が含まれています。野菜の種類によっては、お菓子を食べたと...
炭水化物を多く含む芋類は、ホクホクで適度な甘みもあり女性に人気の食材です。しかし、「芋類=太る」というイメージが強く、ダイエット中は敬遠されがちでが、実は栄養豊富な優秀食材なのです。ここでは、特にじゃがいもに含まれる炭水化物や栄養素についてご紹介します。
根の部分を食べるさつま芋、球根を食べる里芋、担根を食べる山芋、地下茎を食べるじゃがいもと、実は同じ芋類でも食べる部分が違います。
世界でも芋を主食とする国も多くあり、「穀物」に分類されると思われがちですが、農産物においては「野菜」に分類されます。ちなみに、じゃがいもは「ナス科ナス属」に分類され、同じナス科の野菜にはトマトや唐辛子があります。
農産物としては「野菜」に分類される芋類ですが、食品の分野においては「いも及び粉物」と表記されます。それは、芋類が炭水化物の含有量が多くエネルギー源となるため、主食に準ずる食べ物として定義されているからです。
そんな炭水化物を多く含む芋類ですが、「炭水化物=糖質」とみなされることが多く、ダイエット中には敬遠されがちの食材です。しかし、炭水化物には糖質だけでなく、食物繊維も含まれているのです。
つまり「糖質+食物繊維=炭水化物」ということになり、芋類はこれに加えビタミンやミネラルなどの栄養素も豊富に含まれているため、まさにダイエットにぴったりな食材というわけです。
では、一体どのくらい炭水化物量を含み、ダイエットに効果的に取り入れるにはどうしたらいいのでしょうか。さまざまな料理にアレンジしやすいじゃがいもを中心にご紹介していきます。
上記の情報は「わかさの秘密・じゃがいも」を参照しました。
炭水化物の量が多いイメージのあるじゃがいもですが、カロリーは59kcal、炭水化物量は17.3g、糖質量は8.4g、食物繊維は8.9g含まれています。なお、糖質量は炭水化物量から食物繊維量を引いた量です。
じゃがいも100gあたり | エネルギー | 炭水化物量 | 糖質量 | 食物繊維量 |
皮なし・生 | 59kcal | 17.3g | 8.4g | 8.9g |
上記の情報は「文部科学省・食品成分データベース」を参照しました。
じゃがいも単体だけだと、炭水化物量が多いのか少ないのか、いまいちピンとこないですよね。なので、まずは同じ芋類で比較してみました。
カロリーは里芋が1番が少なく、炭水化物量は里芋と長芋の方がじゃがいもよりも少ないのがわかります。しかし、着目して欲しいのは糖質量です。じゃがいもは食物繊維量が豊富なため、他の芋類よりも圧倒的に糖質量が低いことがわかります。
炭水化物量が多くても食物繊維量の割合が多いので、他の芋類よりもダイエット向きな食材であると言えるでしょう。
皮なし・生100gあたり | エネルギー | 炭水化物量 | 糖質量 | 食物繊維量 |
じゃがいも | 59kcal | 17.3g | 8.4g | 8.9g |
さつま芋 | 126kcal | 31.9g | 29.7g | 2.2g |
里芋 | 53kcal | 13.1g | 10.8g | 2.3g |
長芋 | 64kcal | 13.9g | 12.9g | 1.0g |
上記の情報は「文部科学省・食品成分データベース」を参照しました。
次に、主食として利用されることの多い穀物と比較してみました。ごはんやパンに比べ、じゃがいもは炭水化物量・糖質量・カロリーともに圧倒的に少ないことがわかります。
つまり主食であるごはんやパンを、じゃがいもを置き換えることで、炭水化物を摂取しつつカロリーを抑えられるというわけです。
100gあたり | エネルギー | 炭水化物量 | 糖質量 | 食物繊維量 |
じゃがいも(皮なし・生) | 59kcal | 17.3g | 8.4g | 8.9g |
ごはん(精白米) | 156kcal | 37.1g | 35.6g | 1.5g |
食パン | 248kcal | 46.4g | 42.2g | 4.2g |
うどん(ゆで) | 95kcal | 21.6g | 20.3g | 1.3g |
上記の情報は「文部科学省・食品成分データベース」を参照しました。
炭水化物を多く含む穀物や同じ芋類の中でも、じゃがいもは比較的カロリーが低く、炭水化物量も糖質量も少ないことがわかりました。では、他の野菜と比較してみるとどうでしょうか。
芋類同様、炭水化物量が多いイメージのある根菜のにんじんや、葉野菜のキャベツ、同じナス科のトマトで比較してみましたが、やはり、カロリーも炭水化物量もじゃがいもが多いことがわかります。食物繊維量を引いても、糖質量も高いのが特徴です。
炭水化物量の多い穀物や芋類の中では低カロリー・低糖質のじゃがいもですが、他の野菜と比べるとやはり高カロリー・高糖質となるので、食べ過ぎには注意が必要です。
皮なし・生100gあたり | エネルギー | 炭水化物量 | 糖質量 | 食物繊維量 |
じゃがいも | 59kcal | 17.3g | 8.4g | 8.9g |
にんじん | 30kcal | 8.7g | 6.3g | 2.4g |
キャベツ | 21kcal | 5.2g | 3.4g | 1.8g |
トマト | 20kcal | 4.7g | 3.7g | 1.0g |
上記の情報は「文部科学省・食品成分データベース」を参照しました。
また、以下の記事では糖質制限中でもおすすめな野菜を紹介しています。この記事も併せてチェックしてみてください!
炭水化物の他に含まれる芋類の栄養素には、ビタミンB1やB2などのビタミン類が含まれており、中でも特にビタミンCが豊富です。ちなみに、皮をむいた生のじゃがいもには28mgのビタミンCが含まれ、芋類の中でもトップレベルの含有量です。
ビタミンCは、肌のシミやくすみを予防する美容効果や免疫力を高めて風邪を引きにくくさせる効果、ストレスを和らげる効果など、健康維持を助けると共に抗酸化作用をもつ栄養素です。また、摂り過ぎによる過剰症の心配もないため、積極的に摂取したい栄養素です。
しかし、ビタミンCは水溶性のビタミンで、水に溶けやすく熱によって破壊されやすい性質を持っています。ですが、芋類に含まれるビタミンCはでんぷんによって守られているため、加熱調理でも減少しないという特徴があります。皮ごと切らずに茹でるといいでしょう。
上記の情報は「わかさの秘密・じゃがいも」「わかさの秘密・ビタミンC」を参照しました。
食物繊維も、炭水化物以外で芋類に多く含まれている栄養素です。食物繊維は「第6の栄養素」とも呼ばれ、芋類の他に海藻やきのこ、野菜にも含まれています。
水分を吸収して膨張する性質があり、腸内環境を整えるだけでなく、食べ過ぎを抑制してくれます。また、コレステロール値を下げたり糖質の吸収を抑制し血糖値の上昇を穏やかにしてくれる効果もあり、糖尿病や脂質異常症の予防、症状改善に役立ちます。
食物繊維は大きく分けると「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類あり、芋類はこのどちらも含まれています。水溶性・不溶性ともにどちらもバランス良く摂取することが理想的とされており、芋類はまさにおすすめの食材です。
上記の情報は「わかさの秘密・食物繊維」を参照しました。
炭水化物以外に芋類にはカリウムも豊富に含まれています。カリウムは、血圧の上昇を抑える働きがあります。体内の不要な塩分を排出してくれるため、高血圧の予防や、むくみを予防・改善する効果が期待できます。
カリウムは、食生活の変化などにより近年不足しがちなミネラルと言われています。じゃがいもなどカリウムが豊富な芋類を食事に取り入れ、摂取するといいでしょう。
上記の情報は「わかさの秘密・カリウム」を参照しました。
また、以下の記事ではミネラルが含まれている飲み物を紹介しています。コンビニでも気軽に買えるので、ぜひチェックしてみてください!
さまざまな料理と相性の良い芋類ですが、ダイエット中には調理法や調味料に注意しましょう。特にじゃがいもは、フライドポテトやコロッケ、マヨネーズで和えるポテトサラダなど、油や脂質の多い調味料との相性がいいです。
しかし、そうした料理はカロリーも炭水化物量も高くなってしまいます。やはり、蒸す・ゆでる・焼くといった調理法がいいでしょう。調味料も脂質や糖質が多いものは避け、シンプルな味付けにしましょう。
また、芋類はじっくり火を通すことで甘みが増すため、更に満足感を味わうこともできますよ。
じゃがいもは、単体だけなら比較的カロリーも少なく、適度に炭水化物を摂取できる優秀食材です。しかし、ごはんやパン、その他の芋類など、一緒に炭水化物の多い食品と組み合わせてしまうと、カロリーや糖質の摂り過ぎになってしまうこともあります。
ダイエット中にじゃがいもなどの芋類を摂取する際は、ごはんの量は少なめにするなど、他の炭水化物を多く含む食品の量を控えるなどするといいでしょう。どうしても1食の中で調整が難しい場合は、前後の食事で炭水化物の量を調整しましょう。
芋類の主成分は「でんぷん」と呼ばれる炭水化物の一種です。この芋類のでんぷんには「レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)」という良質の炭水化物が含まれています。このレジスタントスターチは糖質ですが、食物繊維と同じような働きをします。
レジスタントスターチは、加熱すると減り、冷ますと増えるという性質があります。そのため、ダイエット中に炭水化物を芋類で摂取したい場合は熱い状態ではなく、サラダなど冷めた状態で食べられる調理法を選ぶと良いでしょう。
このレジスタントスターチには便通の改善・アンチエイジング効果・体重増加の抑制・血糖値の上昇抑制の効果が期待できるので、ダイエットだけでなく健康にもいい食事法と言えるでしょう。
上記の情報は「日経Gooday 30+・炭水化物なのに太らない 秘密はレジスタントスターチ」を参照しました。
炭水化物の含有量が多いことからダイエットには不向きな食材とされてきた芋類ですが、特にじゃがいもは比較的カロリーも低く、炭食物繊維が多めであることから、ダイエットに向いている食材であることがわかりました。
「炭水化物抜きダイエット」というダイエット方法があるほど敬遠されがちな炭水化物ですが、体のエネルギー源として必要なため、適度に摂取して欲しい栄養素です。じゃがいもを上手く利用して、ダイエット中も炭水化物を我慢することなく食事を楽しみましょう。
また、以下の記事では炭水化物ダイエット中におすすめの食べ物を紹介しています。気になる方はぜひチェックしてみてください!
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