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2023.02.06 HEALTH

体を冷やす食べ物とは?温める食材の作用や働きを知って冷え対策を!

身体を冷やす食べ物を摂りすぎると、血行が悪化したり冷え性が進行したりと様々な影響が現れます。そこで今回は、身体を冷やしてしまう食べ物をご紹介します。体温を上げる食べ物やおすすめレシピもまとめていますので、冷えに悩んでいる方はぜひ目を通してみてください。

監修者
ひろの さおり
管理栄養士・料理家 株式会社セイボリー代表取締役
ひろの さおり

1993年生まれ 東京都在住 1児の母
お茶の水女子大学大学院 食品栄養科学 修士
中級食品表示診断士
著書「小鍋のレシピ 最新版」(辰巳出版)
日経xwoman プロジェクトアンバサダー

つらい身体の冷えにはどう対応するべき?

身体が冷えると手足の末端が冷たい・内臓の調子が悪いなど、様々な影響が現れます。特に女性は、男性に比べて筋肉量が少ないために身体が冷えやすいといわれています。

このような冷えを改善するためには、身体を温める食材を摂ること・冷やす作用を持つ食べ物を摂らないことが大切です。では、身体を冷やす食べ物とは、一体どういったものなのでしょうか?

身体を冷やす食べ物の特徴は?

身体を冷やす食べ物①脂っこい料理

フライドチキン

脂っこい料理は、身体を冷やす作用があるといわれていますので注意が必要です。脂っこい料理を食べると血液中の糖質や脂質の量が増え、血液がドロドロになってしまいます。その結果、血行が悪化して手足の末端などが冷えやすくなるのです。

身体を冷やす食べ物②冷たい料理

ドリンク

身体を冷やす食べ物の特徴として、料理そのものの温度が冷たいことが挙げられます。氷が入ったドリンクやサラダ、アイスといった食べ物を摂取すると、体温が下がって身体が冷えてしまいます。

また、体温が下がると血行が悪化して、温かい血液が体内に巡りにくくなるという弊害もあります。冷え対策を行いたいのなら、冷たい料理ではなくなるべく加熱調理をした料理を食べるようにしましょう。

以下の記事では、身体の冷えを緩和する効果のある生姜湯について解説しています。気になる方はぜひチェックしてみてください!

身体を冷やす食べ物③温かい環境で育つ野菜

マンゴー

主に東洋や薬膳の世界では、温かい環境で育った野菜にも、身体を冷やす作用があるといわれています。南国で育った果実や果物には、体内にこもった熱を発散させて体温を下げる働きがあるのです。反対に寒い地方で育つ野菜は、熱を吸収して体温を上げる効果があるといわれています。

身体を冷やす食べ物④夏に旬を迎える野菜

夏野菜

身体を冷やす食べ物として、夏に旬を迎える野菜が挙げられます。夏に採れるトマトやきゅうり、スイカなどの食材には水分がたっぷりと含まれており、暑さによって上昇した体温を低下させる働きがあります。

身体を冷やす食べ物⑤地上で育つ野菜

ミニトマト

地上で育つ野菜には、身体を冷やす作用を持っているものが多いとされています。例えば、地上で育つ茄子や梨、トマトには身体を冷やす働きがあります。

一方、地中で育つ野菜には身体を温める作用を持つ食べ物が多いといわれています。ただし、例外もありますので、冷え対策を行う時には注意が必要です。

身体を冷やす食べ物とは?

身体を冷やす食べ物①揚げ物

揚げ物

揚げ物は、身体を冷やす作用があるため注意しましょう。揚げ物を摂っていると血行が悪化してしまい、体全体に温かい血液が行き渡らなくなるのです。

血行が悪化すると血管が詰まりやすくなったり、動脈硬化になりやすくなったりなど、さまざまな影響が出てきます。冷え対策だけでなく健康を守るためにも、揚げ物の食べ過ぎには配慮が必要です。

身体を冷やす食べ物②なす

茄子

夏野菜であるなすも、身体を冷やす食べ物として知られています。なすには、体内の水分を排出する「カリウム」という栄養素が多く含まれているのが特徴です。このカリウムの効果によって水分が排出される際、身体の熱も一緒に奪われてしまうのです。

また、カリウムには体内の塩分を排出し、血圧を低下させる作用もあります。血圧が下がると体内の血液が流れるスピードも低下するため、熱が行き渡りにくくなって体温が上がらなくなるのです。冷えに悩んでいる方は、意識しておくと良いでしょう。

身体を冷やす食べ物③白菜

白菜

白菜は、冬に旬を迎える野菜ですが、実は身体を冷やす作用を持つ食べ物です。白菜に限らず、緑色の葉物野菜には身体を冷やす食材が多いといわれています。白菜は、サラダや漬物ではなく、お鍋やスープに入れて温かい料理として取り入れましょう。

身体を冷やす食べ物④大根

だいこん

根菜である大根も、身体を冷やす作用を持っている食べ物だといわれています。根菜の中でも色が濃い野菜は、身体を温めてくれますが、色が薄い大根には体温を上げる作用は期待できにくいともいわれています。

ただし、大根を加熱調理すれば身体を冷やす作用を和らげられるとされています。お鍋やおでんの具材として煮込んだり、ふろふき大根などの料理にしたりすれば、冷えを気にすることなく食べられます。

身体を冷やす食べ物⑤スイカ

スイカ

身体を冷やす食べ物として、スイカが挙げられます。スイカは、夏に採れる食材で体内にこもった熱を発散して、体温を下げる作用があるといわれています。また、スイカに含まれている水分が身体を冷やすともいわれています。

身体を冷やす食べ物⑥きゅうり

きゅうり

きゅうりも、身体を冷やす食べ物の一つです。きゅうりは、ほとんどが水分でできている野菜ですし、体内の水分や塩分を排出するカリウムも豊富です。

きゅうりを食べると体温が下がるうえ、なかなか体が温まらなくなってしまいます。冷え対策には不向きの食べ物なので注意しましょう。

身体を冷やす食べ物⑦トマト

たくさんのトマト

身体を冷やす食べ物として知られているのが、夏野菜であるトマトです。トマトは、色味が濃いため身体を温める食材だと思われがちですが、、暖かい地域で採れるので、体温を下げやすいといわれています。また、水分量が豊富なのも身体を冷やす要因の一つだと考えられています。

身体を冷やす食べ物⑧梨

なし

身体を冷やす食べ物として、梨が挙げられます。梨に含まれているソルビートルと呼ばれる糖が、体内の水分を保持して体温を下げる作用を持っているためです。身体の冷えを感じやすい方は、梨は食べすぎないよう気をつけてください。

身体を冷やす食べ物⑨洋菓子

ケーキ

ケーキやシュークリームといった洋菓子も、身体を冷やすため注意したい食べ物です。こういった洋菓子は、糖類や脂質の過剰摂取にもつながりやすく、血流の悪化を招きかねません。甘いものを食べすぎると冷えが進行しやすくなりますので、食生活には注意が必要です。

身体を冷やす食べ物⑩加工食品

ソーセージ

身体を冷やす食べ物として、インスタントラーメンやソーセージ、ハムといった食品が挙げられます。これらの加工食品には、過剰摂取で血行の悪化にもつながりかねないトランス脂肪酸が使われています。加工食品ばかり食べていると冷えは改善しにくいので、気をつけてください。

身体を温める食べ物とは?

身体の冷えを改善するには、体温を上げる食べ物を摂取して対策を行う必要があります。では、一体どんな食べ物を摂取すれば身体を温めることができるのでしょうか?以下、冷え対策に効果的な食べ物をまとめていますので、参考にしてみてください。

身体を温める食べ物①肉類

肉

身体を温める食べ物として摂取したいのが、肉類です。鶏肉や牛肉、豚肉などに含まれているたんぱく質には、エネルギーを産生して身体を温める作用があるといわれています。また、たんぱく質を摂ると食事誘発性の代謝が上がりやすく、慢性的な冷え症の改善にも役立ちます。

以下の記事では、肉の栄養を比較してそれぞれの肉の特徴や効果を解説しています。気になる方はぜひチェックしてみてください!

身体を温める食べ物②卵

卵

卵も、身体を温める作用を持っている食材の一つです。卵にもお肉と同じくたんぱく質が含まれているうえ、血行を促進するミネラルも含有しています。リーズナブルな価格で購入できる食材でもあるので、食生活に取り入れやすいのも嬉しいポイントです。

身体を温める食べ物③発酵食品

キムチ

発酵食品も、身体を温める作用を持っている食べ物だといわれています。発酵食品には、胃腸の働きを活発にして内臓の冷えを予防する働きが期待できるのです。

身体を温める食べ物④ごぼう

ごぼう

冬に旬を迎える野菜であるごぼうも、身体の冷え対策に役立つ食べ物の一つです。ごぼうは水分が少ないうえ、血流を活発にするのに必要なビタミンやミネラルがたっぷり含まれています。鍋やスープなど加熱して食べると、さらに体温がアップしやすくなります。

身体を温める食べ物⑤青魚

魚

身体を温める食べ物として、サバやアジといった青魚が挙げられます。青魚に含まれるDHA・EPAといった栄養素が血行を良くして、体温が上がりやすい状態にしてくれるといわれています。

身体を温める食べ物⑥紅茶

紅茶

あまり知られていませんが、紅茶にも身体を温める作用があるといわれています。紅茶は、茶葉を発酵させて作る食品なので、血流改善や体温上昇に役立つとされているのです。特に、レモンティーには代謝を高める働きがあるため、冷え対策にもってこいです。

身体を温める食材を使った料理レシピ

長ネギと卵の生姜スープ

卵スープ

冷え対策には、長ネギと卵の生姜スープを作ってみてください。身体を温める働きがある卵と生姜を使っているため、じんわりと体温を上げられます。優しい味わいなので、夕食はもちろん朝食にもぴったりです。

    長ネギと卵の生姜スープ(2人分) 材料
  • 長ネギ 1本
  • えのき 1株
  • 卵 2個
  • 生姜 20g
  • 水 400ml
  • 鶏がらスープの素 小さじ1
  • 塩胡椒 少々
  • ごま油 大さじ1
    長ネギと卵の生姜スープ レシピ
  1. 長ネギは根元を切り落とし、斜め薄切りにします。えのきは石づきを切り、ほぐします。
  2. 生姜は皮を剥いて千切りにします。
  3. 鍋を中火で温めてごま油をひき、①と②を入れて弱火で炒めます。
  4. 長ネギがしんなりしてきたら水と鶏がらスープの素を入れ、中火で煮込みます。
  5. 沸騰したら溶き卵と塩胡椒を入れ、白身が固まってきたら火から下ろして完成です。

豚汁

スープ

豚汁も、身体を温めるおすすめレシピの一つです。豚肉やごぼう、にんじんなど体温を上げる作用を持つ食材をたっぷり使っています。ビタミンやミネラルといった栄養素が豊富に摂れるのも、嬉しいポイントです。

    豚汁 (2人分) 材料
  • 豚バラ肉 100g
  • ごぼう 1/3本
  • にんじん 1/2本
  • 長ネギ 1/2本
  • ごま油 小さじ1
  • A.水 500ml
  • A.顆粒和風だし 小さじ1
  • 味噌 大さじ2
    豚汁 レシピ
  1. ごぼうは、ささがきにして水に10分ほど浸します。
  2. にんじんは半月切り、長ネギは斜め薄切りにします。豚肉は一口大に切ります。
  3. 鍋にごま油をひき、豚肉を炒めます。
  4. ③に①と②を入れて軽く炒め、Aを入れて煮立たせます。
  5. 野菜が柔らかくなるまで中火で煮込みます。
  6. 火を止めて味噌を溶かし入れたら完成です。

また、以下の記事では豚汁に合うレシピを紹介しています。食事に豚汁を加えたい方はぜひ参考にしてみてくださいね!

サバ缶のチゲ鍋

チゲ鍋

サバ缶のチゲ鍋も、身体を温めてくれる人気のレシピです。血行を改善する作用を持ったサバや、体温を上げる効果のある唐辛子をたっぷり使っており、代謝アップにも期待できますよ。寒い日の夕食などに、ぜひ作ってみてください。

    サバ缶のチゲ鍋(2人分) 材料
  • えのき 1株
  • サバ水煮缶 1缶
  • 絹ごし豆腐 1丁
  • A.すりおろし生姜 1cm
  • A.コチュジャン 大さじ1
  • A.水 300ml
  • A.粉唐辛子 小さじ1
  • A.鶏ガラスープの素 小さじ2
  • 卵 1個
  • ごま油 小さじ2
    サバ缶のチゲ鍋 レシピ
  1. えのきは石づきを取ってほぐします。豆腐は食べやすい大きさに切ります。
  2. お鍋に①とサバ水煮缶、Aの材料を入れて沸騰させます。
  3. 火が通ったら卵とごま油を入れ、白身の色が変わってきたら火を止めて完成です。

身体を冷やす食べ物を避けて冷え性対策を行いましょう!

身体の冷えは、体温を下げたり血行を悪化させたりする食べ物の摂取が原因だといわれています。なるべく身体を冷やす食べ物を摂取せず、体温を上げる食材を中心に摂ることが大切になります。今回紹介したNG食材やおすすめレシピなどを参考に、冷え対策を行いましょう。