【栄養士監修】納豆は肌荒れ改善に効果あり?栄養成分や効果的な食べ方をチェック
納豆は栄養豊富で身体に良い食品ですが、健康維持だけでなく、肌荒れの改善に役立つ栄養素も豊富に含まれています。今回は、そんな納豆の栄養成分について詳しく解説していきます。納豆の栄養をより効果的にしてくれる食材も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
納豆に含まれる栄養成分
納豆は、炭水化物、たんぱく質、脂質の三大栄養素に加えて、ビタミン、ミネラル、食物繊維も含む非常に栄養価の高い食品です。さらに、ポリフェノールの一種であるイソフラボン、納豆独自の酵素である納豆キナーゼなどの栄養成分を含んでいます。
炭水化物 | 12.1g |
たんぱく質 | 16.5g |
脂質 | 10.0g |
ビタミンB2 | 0.56㎎ |
ビタミンB6 | 0.24㎎ |
ビタミンE | 0.5㎎ |
鉄 | 3.3㎎ |
カリウム | 660㎎ |
マグネシウム | 100㎎ |
カルシウム | 90㎎ |
食物繊維 | 6.7g |
(*1)は文部科学省「食品成分データベース」より参照しました。
納豆に含まれる肌荒れ改善に効果的な栄養素
肌荒れ改善に効果的な栄養素①たんぱく質
たんぱく質はアミノ酸が多数結合した構造で、人の身体などの材料となる重要な栄養素です。また、美容維持に欠かすことのできないコラーゲンもたんぱく質からできています。
コラーゲンは肌にハリと弾力を与え若々しい肌を作り出すことから、美肌に良い栄養素とされています。体内でコラーゲンが合成されるためには鉄分とビタミンCが必要です。納豆には鉄分も含まれていることからも、肌荒れ改善に適した食品であると言えます。
さらに、納豆には植物性たんぱく質である「大豆たんぱく質」が含まれています。大豆たんぱく質は、体内で合成できない必須アミノ酸をバランスよく含んでおり、とても利用効率の良いたんぱく質です。健康維持のためにぜひ摂取したい栄養成分です。
肌荒れ改善に効果的な栄養素②ビタミンE
納豆には脂溶性ビタミンであるビタミンE が豊富に含まれています。ビタミンEは強い還元作用があり、身体の機能を保つことや、コレステロールの酸化を抑制し、悪玉コレステロールを減少させる効果もあります。
また、強力な還元作用によって若々しい肌を保つ効果が期待できます。
肌荒れ改善に効果的な栄養素③食物繊維
納豆には腸内環境を整える食物繊維も豊富です。食物繊維には、水溶性と不溶性の2種類がありますが、納豆には両方の食物繊維が含まれています。
水溶性食物繊維は、腸内で乳酸菌を増やし、腸内環境を整える働きがあります。腸内環境が悪化すると肌荒れやニキビの原因となります。そこで、食物繊維を摂取し、腸内環境を良好にすることで肌荒れを防ぐことができます。
一方、不溶性食物繊維は水に溶けないため、腸内で水分を吸収して膨張し、腸のぜん動運動を刺激する働きがあります。これにより、便の排泄を促し便秘を改善することで、肌荒れの予防につながります。
上記の情報は「わかさ生活 わかさの秘密」より参照しました。
肌荒れ改善に効果的な栄養素④ビタミンB2
納豆に含まれるビタミンB2もまた、肌荒れ改善に役立つとても重要な栄養成分です。糖質、脂質、たんぱく質の代謝に欠かす事の出来ないビタミンで、美容の維持にも関わっています。
肌荒れ改善に効果的な栄養素⑤カルシウム
カルシウムは、骨や歯の主要な構成成分です。骨は筋肉の土台であるため、カルシウムが不足すると骨密度が低下し、骨が縮むことでシワやたるみの原因となります。
また、カルシウムは肌のターンオーバーにも関わっており、角質層を作るのに必要です。カルシウムの不足により角質層が作れなくなると、肌荒れしやすい状態になってしまいます。肌荒れを引き起こさないために日頃から意識してカルシウムを摂取するのも大切です。
上記の情報は「健康長寿ネット カルシウムの働きと一日の摂取量」より参照しました。
肌荒れ改善に効果的な栄養素⑥イソフラボン
イソフラボンは、主に大豆に含まれるポリフェノールの一種で、女性ホルモンであるエストロゲンと似た働きを持っています。エストロゲンの減少により、肌の弾力を保つコラーゲンの減少や潤いを与えるヒアルロン酸を作る力が低下すると言われています。
納豆に含まれるイソフラボンには、肌の弾力を保ち、シワを改善する働きがあります。また、エストロゲンの分泌を促す作用もあるため、エストロゲンの減少によって生じる肌荒れなどの不調を改善してくれる効果もあります。
上記の情報は「わかさ生活 わかさの秘密」より参照しました。
肌荒れ改善のため効果的に納豆を食べる方法
そのまま食べても十分に栄養豊富な納豆ですが、相性の良い食品を組み合わせて食べることで、さらに高い肌荒れ改善効果を得ることができます。いくつかの方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
1日の中で納豆を食べるタイミングを工夫する
肌荒れ改善を目的として納豆を食べるのであれば、夜に食べることをオススメします。納豆から摂取したたんぱく質は、睡眠中に成長ホルモンの材料として利用されます。作られた成長ホルモンによって肌のダメージを修復し、肌荒れを改善してくれます。
一方で、朝のタイミングで食べる場合はダイエット効果が期待できます。納豆から摂取したたんぱく質が体内でエネルギーとなり、代謝が上がることで痩せやすい体作りに貢献します。また、冷え性の改善にも朝のタイミングで食べるのが効果的です。
納豆を少しの時間常温に置いてから食べる
納豆の栄養成分の働きを活かすために、食べる20分程前に冷蔵庫から取り出し、常温に戻してから食べるという方法があります。これにより、納豆に含まれる「納豆キナーゼ」という酵素の働きが高まり、効果を十分に得ることができるためです。
納豆キナーゼには、血液をサラサラにする効果があると言われています。血流が良くなることで肌のターンオーバーが促され、肌荒れ防止にも役立ちます。美肌だけでなく、動脈硬化などの血管系の病気の予防にもなりますので、ぜひ試していただきたい方法です。
納豆と熱いご飯を一緒に食べない
納豆キナーゼの肌荒れ改善効果を失わないために、もう一つ気をつけてほしいのが「熱いご飯と一緒に食べない」ことです。
納豆キナーゼは酵素であるため、熱に弱い性質があります。そのため、熱いご飯の上に納豆をのせてしまうと、酵素の働きを失ってしまいます。ご飯と一緒に食べる際には、ご飯の温度を40度以下程度にしてから食べるようにしましょう。
熱いご飯に限らず、納豆を加熱調理すると納豆キナーゼの働きは失われてしまいますので、肌荒れ改善を目的とする場合には熱を加えずに、そのまま食べるようにしましょう。
納豆と他の食材と組み合わせて食べる方法
納豆は、栄養効果をさらに高めてくれる食材と一緒に食べるのがオススメです。一緒に食べることで肌荒れ改善の効果も増し、さらには健康維持にも良い効果を多く得ることができます。いくつかの方法を紹介しますので、ぜひ参考にして取り入れてみてください。
①キムチ+納豆
キムチは納豆と同じ発酵食品で、とても相性の良い組み合わせです。キムチには乳酸菌が豊富に含まれており、善玉菌を増やして腸内環境を改善します。また、食物繊維も多く、お通じの改善にも役立つため、肌荒れの予防につながります。
さらに、納豆と同じく肌荒れ改善に有効なビタミンB2も多く含まれています。ビタミンB2が不足すると、肌荒れや髪のトラブルの原因となります。納豆と一緒に摂取することで健康な皮膚や髪を作るのを助けてくれます。
②アボカド+納豆
アボカドには血行を促進し、肌の新陳代謝を促すことで肌荒れを予防する効果のあるビタミンEが豊富に含まれています。また、脂肪分が多いアボカドですが、そのほとんどがオレイン酸で、悪玉コレステロールを下げる効果があります。
他にも、腸内環境を整え便秘を改善する食物繊維も豊富で、納豆と組み合わせて食べることで、肌荒れ改善効果のアップが期待できます。アボカドを刻んで納豆と混ぜるだけで美味しく食べられますので、オススメです。
③チーズ+納豆
チーズには、肌の機能を正常にして、肌荒れ改善に役立つビタミンAが豊富に含まれています。ビタミンAには、古い角質層を除去して、ターンオーバーを促す作用があります。ターンオーバーを繰り返すことで外部刺激から肌を守り、潤いやハリのある肌を維持します。
さらに、チーズにはストレスを和らげる効果のあるカルシウムも含まれています。私たちの体は、ストレスを受けることで免疫力が低下し、肌荒れが起きやすくなります。納豆と一緒にカルシウム豊富なチーズを食べることで、ストレスによる肌荒れを予防できます。
④ねぎ+納豆
納豆にねぎと言えば定番の組み合わせですが、こちらも肌荒れ改善効果が期待できる食べ方です。
ねぎに含まれる「硫化アリル」という成分は、納豆に含まれるビタミンB1の吸収を促進する効果があります。ビタミンB1はストレスによる肌のバリア機能の低下を防ぐ働きがあります。ねぎと一緒に食べることでビタミンB1を効率よく摂取でき、肌荒れ予防に効果的です。
肌荒れ改善に役立つ栄養豊富な納豆を食べて美肌を維持しましょう
納豆には、肌荒れ改善に役立つ栄養成分が豊富に含まれています。そして、肌荒れ改善だけでなく健康維持においても良い効果をもたらしてくれます。
手の込んだ調理をしなくても手軽に食べられる上に、少しの工夫で栄養価をアップさせることもできます。毎日の食事に納豆を取り入れて、体の健康と肌荒れ知らずの美肌を維持していきましょう。