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2023.02.10 RECIPE

「鉄分」を効率的に補給する食事の仕方とは?吸収率を上げる取り方で不足を解消!

必須ミネラルの1つである鉄分は、赤血球をつくり出し、体内の隅々まで酸素を運ぶ役割をしています。疲労回復効果や貧血を予防する効果がある為、特に女性は積極的に鉄分の多い食事を摂取して欲しいです。ここでは、鉄分を効率的に補給する食事の仕方をご紹介します。

鉄分はどうすれば効率的に摂取できるの?

鉄分は「必須ミネラル」の1つで、血液中の酸素を運ぶ働きをしている「機能鉄」と、機能鉄が不足したときのために蓄えられている「貯蔵鉄」に分けることができます。しかし体内で作ることが出来ないため、鉄分の多い食べ物から補給しなければならない栄養素です。

鉄分の1日の摂取量の目安は年齢や性別によっても違いますが、成人男性では約1mg、女性では約0.8mgの鉄分が1日に失われています。また女性は月経により、1日あたりに換算してさらに約0.5mgの鉄分が不足し、この不足分を食事から補う必要があります。

ちなみに、1日の鉄分の摂取量の目安は30〜49歳の女性だと月経なしで6g、月経ありで10,5gで、妊婦、授乳婦の1日の鉄分の摂取量目安はさらに多いです。

そのため、食事で鉄分の多い食べ物を積極的に摂取して欲しいのですが、体内で鉄分を効率よく補給するには、一緒に食べる食材との組み合わせや、鉄分の多い食べ物との食べ合わせで吸収力は変化します。

吸収されにくい鉄分を効率よく補給するには、一体どんな食事の取り方をしたら良いのでしょうか?

鉄分が不足しているときの症状とは?

疲れやすい

ちょっとしたときにすぐに疲れてしまう、疲労を感じやすいという症状は、体内の鉄分が不足しているときに表れます。

血液の成分のうち、赤血球にあるヘモグロビンには、酸素を身体の隅々まで運ぶ働きがあります。このヘモグロビンを生成するときに、必要なのが鉄分なのです。

つまり、なんらかの原因で体内の鉄分が不足すると、ヘモグロビンをうまく生成できなくなり、その結果体内が酸欠状態になって、だるさや疲れやすいといった症状が起こるようになります。

上記の情報は「omuron・vol.69 「だるい、疲れる」は、鉄欠乏性貧血の可能性が」「野口医学研究所・その症状、実は貧血かも!?「鉄欠乏性貧血」の症状と対処法」を参照しました。

息切れする

走ったり、階段を駆け上がったり、身体を動かしたときに起こる動悸や息切れも、鉄分が不足しているときに起こる症状です。身体が酸素不足になっている可能性があります。

心臓は体内の酸素不足を解消しようと、大量の血液を流し鼓動を早くします。酸素を多く補給しようとするため、呼吸が早くなり動悸を感じたり、息切れをおこしたりします。

上記の情報は「血液内科太田クリニック・心斎橋・息切れや立ちくらみといった貧血症状がある」「omuron・vol.69 「だるい、疲れる」は、鉄欠乏性貧血の可能性が」を参照しました。

めまいやたちくらみを起こす

急に立ち上がったときや、満員電車の中など、目の前が真っ暗になったり、ふらついたりなどのめまいや立ちくらみも、鉄分の不足が考えられるので注意が必要です。

また鉄分が不足したことにより、脳に酸素が多く補給出来ていない状態です。身体を起こした際に血液が脳から足の方に下がってしまうことで起こり、脳の血流を調節する自律神経が十分に働かないことが原因です。

上記の情報は「血液内科太田クリニック・心斎橋・息切れや立ちくらみといった貧血症状がある」を参照しました。

顔色が悪い

顔色が悪いときも鉄分が足りていない目安になります。鉄分が不足すると、ヘモグロビンの量が減ってしまいます。頬の赤みはヘモグロビンの色素からきているので、鉄分不足によりヘモグロビンの量が減ったことで、顔色が青白くなるのです。

上記の情報は「野口医学研究所・その症状、実は貧血かも!?「鉄欠乏性貧血」の症状と対処法 」「ミルミル・テンション低い、顔色悪い…もしかして“貧血”⁈」を参照しました。

足がむずむずして眠れない

夕方から夜にかけて足がむずむずしたり、ほてりや痒みで眠れなかったりなども注意したい症状です。

「むずむず脚症候群」と呼ばれるこの症状は、脳の神経伝達物質であるドパミンの機能低下が関係しているとされています。ドパミンをつくるのには鉄分が必要なため、鉄分が不足するとドパミンの量が減少しすることで、脳へ情報伝達がうまくいかなくなるからです。

上記の情報は「NHK健康チャンネル・眠れない!むずむず脚症候群。特徴や起こりやすい人、治療法 」「大塚製薬・脚の不快な症状の原因は?」を参照しました。

爪がもろい

鉄分が不足すると、爪が薄く割れやすくなったり、爪が反り返る「スプーン爪」にもなりやすいので注意が必要です。爪の下には血が流れているので、健康状態によって色が変化しやすいという特徴があります。

鉄分が不足すると、ヘモグロビンの減少により、酸素が身体の隅々にまで行き渡りません。酸素不足となった爪は、弱くなり、爪の先端が反り返ったスプーン爪や、些細な刺激で割れやすくなります。

上記の情報は「MedicalNote・爪が割れる:医師が考える原因と対処法」を参照しました。

氷を食べたくなる

「氷が無性に食べたくなる」という症状も要注意です。血中の鉄分が不足することで、自律神経が乱れ、体温調整の上手くいかなくなることがあります。それにより、上がってしまった体温を冷ますために氷を食べてしまうと言われています。

上記の情報は「北村整骨院・氷食症と鉄欠乏性貧血についてについて」を参照しました。

鉄分の含有量の多い食品とは?

鉄分の多い食品として、体内に吸収されやすい「ヘム鉄」の多い「動物性食品」と、体内に吸収されにくい「非ヘム鉄」の多い「植物性食品」の2種類に分けることが出来ます。

動物性食品(ヘム鉄)

「ヘム鉄」は、肉や魚などの動物性食品に多い鉄分です。主な食事に含まれる鉄分の目安量としては、肉はレバーが多く生レバー50gで鶏、豚、牛のなかで鉄分の含有量が1番多いのは豚レバーで6.5mgとなります。

また、魚で鉄分の多い食材は、カツオやキハダマグロで、生の状態で50gあたり1.0mgの鉄分が含まれています。他にも、焼いためざしなら1尾あたり0.6mgの鉄分が含まれています。

動物性食品に多い「ヘム鉄」の鉄分の吸収率は15〜20%とされており、他の食べ物と一緒に摂取しなくても効率よく鉄分を補給することが出来ます。

上記の情報は「e-ヘルスネット・貧血の予防には、まずは普段の食生活を見直そう」「 国立がん研究センター東病院 栄養管理室・貧血がある方のお食事」を参照しました。

植物性食品(非ヘム鉄)

「非ヘム鉄」は、野菜や豆類などの植物性食品に多い鉄分です。この植物性食品に多い「非ヘム鉄」は、還元物質や体内の酵素の働きを受けて吸収されるという特徴があります。

主な食事に含まれる鉄分の目安量として大豆製品で多いのは、調整豆乳200gで2.4mg、糸引き納豆は50gで1.7mgとなります。野菜で鉄分の多いのは、小松菜が1.6mg、春菊が0.9mgとなります。

また、鉄分が多いことで知られるひじきは、同じ50gをゆでたものでも、ステンレス釜製だと0.2mg、鉄釜製だと1.4mgと多いです。植物性食品に多い「非ヘム鉄」の鉄分の吸収率は2〜5%とされており、動物性食品に多い「ヘム鉄」に比べると吸収率は低いです。

しかし、1日分の食事量で考えると、植物性食品から摂取できる鉄分の量は意外に多いです。ゆでてカサを減らしたり、他の食べ物と一緒に食べるなど、取り方を工夫することで、鉄分の多い食事にすることが出来ます。

上記の情報は「e-ヘルスネット・貧血の予防には、まずは普段の食生活を見直そう」「国立がん研究センター東病院 栄養管理室・貧血がある方のお食事」を参照しました。

鉄分の吸収率を上げる食事の仕方とは?

日本人が食事から補給している鉄分は、吸収されにくい「非ヘム鉄」であることがわかっており、食事から効率よく補給するために意識して欲しいのが、食事の摂り方です。

ヘム鉄の多い食事を積極的に摂取したり、非ヘム鉄とその吸収率を上げたりする食べ物と一緒に調理することで鉄分の摂取量を上げ、効率よく吸収でき、鉄分の多い食事にすることが出来ます。

食事にたんぱく質を取り入れる

肉や魚などの「動物性たんぱく質」には鉄分の吸収を助ける働きがあるため、鉄分の多い食事と一緒に調理するのがおすすめです。植物性食品に多い「非ヘム鉄」も、この動物性たんぱく質の摂取量が増加することで、体への鉄分吸収率の多いことがわかっています。

上記の情報は「日本臓器製薬・鉄分不足による貧血」「森永製菓・ 「鉄」の食事摂取基準と多く含む食品を紹介!」を参照しました。

ビタミンCと一緒に摂取する

ビタミンCは鉄分を体内へ吸収しやすい形に変えてくれるため、植物性食品に多い「非ヘム鉄」の吸収率を高めてくれます。

特に、果物にはビタミンCを含むものも多いため、食事の際、一緒に摂ることで鉄分を効率よく補給することが出来ます。また、キャベツやほうれん草などの野菜もビタミンCの多い食材ですが、熱に弱く、水に弱いという性質のため、調理方法には注意が必要です。

短時間で火を通したり、生で食べられるサラダにしたり、果物は食事のあとのデザートにするなど、摂り方を工夫することで、鉄分の多い食事にすることが出来ます。

上記の情報は「森永製菓・ 「鉄」の食事摂取基準と多く含む食品を紹介!」「わかさの秘密・ビタミンC」を参照しました。

タンニンの多い食事を控える

せっかく鉄分の多い食事をしても、食事の摂り方によっては鉄分の吸収率を下げてしまう場合もあります。特に注意したいのが「タンニン」の多い、コーヒーや紅茶、緑茶やウーロン茶を食事中や食事の後に飲むことです。

「タンニン」は鉄分の吸収を抑制してしまうため、「タンニン」の多い飲み物を飲むことで鉄分の吸収率を下げてしまうと言われています。食事中の飲み物は「タンニン」を含まない水や麦茶などがおすすめです。

また、食後のコーヒーや紅茶の取り方としては、食事から2〜3時間ほど経過した食事の間が良いでしょう。

上記の情報は「森永製菓・ 「鉄」の食事摂取基準と多く含む食品を紹介!」「LOTTE・鉄分が多く含まれる食べ物と効果的な摂り方は?貧血気味の方必見!」を参照しました。

胃酸の分泌を促す

鉄分の多い食事をした際に、胃酸の分泌を良くすることも、鉄分の吸収率を上げるには効果的です。

胃酸の分泌を良くするには、「良く噛んで食べること」と「酸っぱいものや辛いものと一緒に食べること」が効果的です。ただし、胃の調子が気になる場合、胃酸が増えると症状が悪化してしまう可能性があるので注意しましょう。

上記の情報は「森永製菓・ 「鉄」の食事摂取基準と多く含む食品を紹介!」「LOTTE・鉄分が多く含まれる食べ物と効果的な摂り方は?貧血気味の方必見!」を参照しました。

鉄分の多い食事を効果的に取り入れて鉄分不足を解消しよう

体内に吸収されにくい鉄分を補給するには、ただ鉄分の多い食事をすれば良いだけではありません。鉄分の多い食材と一緒に、鉄分の吸収率を良くする食材を取り入れることで、より効果的に鉄分の吸収率を上げることが出来ます。

また鉄分の多い食事をたくさん取り入れたからといって、鉄分の摂取量が過剰になる心配もほとんどありません。しかし鉄分だけでなく、他の栄養素も意識したバランスの良い食事を心掛けることが重要です。

効果的に鉄分の多い食事を取り入れて、疲れ知らずの健やかな毎日を送ってくださいね。